前作の「憂鬱でなければ、仕事じゃない」の第二弾が
発売されているのを知り、早速に買いました。
このシリーズは非常に読みやすいので、どの立場の人にもおススメです。
まず長ーいタイトルの「人は自分が・・・・見ていなくはない」は確かにその通りで、
これを自覚してちゃんと腑に落とせば、世のビジネスマンは随分楽になると同時に、
仕事への意欲がわいてくるんじゃないでしょうか。
個人的に一番ひっかかったのは、これでした。
「横綱ではなく、十勝五敗を続ける大関を目指せ」
ビジネスに失敗はつきものなので、本当は十勝五敗どころか、
五勝十敗でもいいところで、大事なのは勝敗の数ではなくて、
いかに大きな勝ちをつかめるかがポイントです。
ここで書かれているのはそういうことを伝えたいのでなく、
全勝優勝を何場所もして3年で引退してしまう横綱よりも、
平均的に十勝五敗だけれども10年現役を続ける大関の方が
ビジネスの世界では優れているということです。
僕も経験があるのが、例えば一つの新しい事業の店舗で成功をおさめると、
瞬間風速的に次々と成功をおさめようと気がはやってしまうものです。
結果、勝ち続けたいという気持ちが強すぎて、冷静さとバランスを失ってしまうのです。
企業は半永久的に続いていくわけですから、短期的な勝ち過ぎよりも、
ほどほどの勝ち星を安定的に重ねていくことを重視するべきなのです。
勝ち過ぎをずっと続けられるならいいのですが、おそらくそれは無理です。
だから
勝っているときにあえてコントロールするバランス感覚が必要になります。
最近この感覚が何となく自分のものになりつつある気がするので、
そのタイミングでこれを読んで再認識できたのは非常に有意義でした。